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グローバルかつガラパゴス!――日本のオタク系コンテンツが競争力を持っている理由を考える

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―非モテタイムズでは「東京都青少年健全育成条例改正案」について随時お伝えしています。―

最近の都青少年健全育成条例改正問題について、経済学者の池田信夫さんが次のようにブログで書いている。

「日本のオタク系コンテンツが世界的な競争力をもっているのは、それが西洋的な啓蒙主義によって抑圧されている「子供的な想像力」を解放しているからだ。」

要するに日本では「大人が子供に正しい価値観を教え込む」という発想が伝統的にないため、クリエイターは社会の価値観にとらわれず自由に創作できる、ということだ。これはブロガーとしての池田さんの仮説だが、考えてみるとなかなか面白い。

◆国産オタク系コンテンツは「ガラパゴス」か?

日本の漫画やアニメ、ゲームといったオタク系コンテンツが、グローバルな市場で評価されている、つまり世界中で多くのファンを獲得している。これは、非モテタイムズでも何度もとりあげてきた。

一方、海外のコミックや映画といったコンテンツの日本市場での受け入れられ方はどうだろうか。

現在、韓国のポップミュージックが日本のヒットチャートを賑わせている一方で、日本での韓国漫画市場やアメコミ市場はあまり大きいとはいえない。『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦さんがアメコミや海外の絵画の影響を受けているのは有名だが、荒木さんの作品の個性が強すぎて似たような画風の作家がおらず、「アメコミの影響が強い日本マンガ」が他に見当たらない、というのが現状だ。

◆西欧映画の方法論から生まれた日本漫画 注入され続ける「物語」のDNA

日本国内の市場では、海外の作品に付け入るすきを与えないようにみえるアニメ・漫画業界だが、実はその表現技法としてのルーツは西欧映画だ。

手塚治虫の初期作品には、西欧の映画の方法論の導入や応用が散見される。そういった歴史を丁寧に読み解く作業を行っているのが、近著に『映画式まんが家入門』がある評論家・漫画原作者の大塚英志さんだ。大塚さんは「サブカルチャーの影響力」そのものを作品のテーマの一部に取り込んだヒット作『多重人格探偵サイコ』の原作者でもある。

大塚さん以外にも、『ドラゴンボール』『ONE PIECE』『NARUTO』など、国内外を問わないヒット作を産み続けている漫画の作者も、自身が大の映画好きであり、シナリオ作りの修行として、映画を沢山観て勉強したとよくコメントしている。

日本での洋画、さらに最近では『24』などの海外ドラマの人気は衰えることはない。表面的な影響は少なくみえても、やはり「物語」を作るうえでのシナリオの技術や創作のノウハウは、日本の漫画やアニメの場合間接的ながらも海外の作品、特にハリウッド映画に影響を受けているようだ。

最近では、『シャーマンキング』で知られる漫画家・武井宏之さんが作画を担当し、原作を有名なアメコミ『X-MEN』のスタン・リーさんが務める『機巧童子ULTIMO』には期待したいところだ。

この作品は近年創刊した『ジャンプSQ.』で連載されている。

※画像はAmazonからの引用。

(小山内)

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(関連リンク)
池田信夫 blog : 「青少年」という幻想 – ライブドアブログ

小山内 聡(おさない そう)
漫画とアニメとゲームが好きで軍事オタクの文系大学生。趣味はノンフィクションを読むこと。はてなダイアリー『日の丸海賊団』で書評を書いています。
http://d.hatena.ne.jp/kurohige-ossadot/

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